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配達員さん

シリーズ3作目



中出し機能もいいけど、チンコ型から離れてみるのも悪くないな。

そう思って、もはや自分へのご褒美である次のアダルトグッズをスマで吟味する。

エネマグラもいいけど、もっと長くてチンコ型では無いやつと言えば……。

「よし、君に決めたっ!」

黒いボールが連なったシリコン製の長いヤツ!そう!アナルパール!

しかし、アナルパールを見てるとタピオカを思い出す。

あのモチモチとした食感とほのかに広がる黒糖の甘味……。

だめだ、タピりたくなってきた。

そういえばクーポン目的で友人に紹介された配達アプリがあったはず!

「おお……!ゴンタクレ茶……」

アプリ内で有名なタピオカ屋を見つけたのでクーポン利用して注文した。

なんだかおしゃれな配達画面を眺めていると、到着時間は30分と出た。

ここで俺の超計算力が働き、ある試算を弾きだす。

30分、それだけあればオナニーできるな?

「よし」

いそいそとアナニーセットをベッドの下から取り出す。


相棒その1のディルドにその2のバイブ、そしてべべローション。

今日のアナニーは……。










「ぁぁぁっ……やっばぁぁぁっ……!」

ヴィンヴィン振動するバイブをチンコにガーゼでくくりつけて、ディルドをツルッとしてて吸盤がくっつきやすいベッドのふちにくっつけたディルドに四つん這いになって腰を突き出す。

「ああぁっんっああぁっきもちっあっあっ」

腰をくねらせて出し入れしながら思い出すのは、ヤリチンなお隣さんのテクニックと宅配のお兄さんのでっかいチンコ。

お隣さんの仕草を思い出して床に肩と顔をついて乳首をいじる。

宅配のお兄さんのチンコは太くて長いからディルドだと届かないとこまでくる。

「やばっあっすごっああっんきもちぃっいきそっ」

もはやベッドのヘリに尻がつくくらい奥まで突っ込んでこれでもかというくらいに腰を振りたくり、両方の乳首をきつくつねる。

「あぁぁあっ……!」

パタパタとフローリングに精液が飛び散る。

「はぁ……はぁ……」

アナニストに資格試験があるなら一発合格だ。

「んぅ……」

尻にディルドをくわえ込んだままの状態でティッシュに手を伸ばす。

床とガーゼでくくりつけたバイブを拭いた。

そこでスマホの通知音が鳴ったので目をやると、あと1分で到着するという文字。

「まじかっ!」

勢いよく上体を起こすとキュポンッという音とともにベッドの減りからディルドの吸盤が取れた。

「あっ!」

やっぱりアナニーは風呂場でするもんだな。

なんて思いながらスマホを見ると、地図上にある配達員を示す人形はアパートの付近で止まっていた。

「やばいやばい」

いきんでディルドを取るのは諦めた。無理して怪我でもすれば俺のアナニーライフが壊れてしまう。

ディルドは尻に挿れたまま、下げていたパンツとズボンを上げたところで、チャイムが鳴った。

「はいはい!」

急ぎ玄関まで行ってドアを開けた。

「ウーパーイーツです……あ……」

「あ、どうも」

目当てのタピオカミルクティーを受け取って礼を言って終わろうとしたが、先に開いていたドアに配達員が手をかけた。

「あの……」

改めて観察すると若くて背の高い男だった。モスグリーンのパーカーに、黒のキャップを被っている。

なんだかモゴモゴした喋り方と相まってなんだか怪しげに見えた。

「……もしかして、どっかで会った事あります?」

「あ……」

コクコクと縦に首を振っている。キャップの合間から見えた顔はなんだか嬉しそうに見えた。

悪い奴には見えなかった。

「大学一緒だったりする?」

フルフルと首を振る。違うらしい。

「……矢追高校……」

「まじ!?矢追出身なのか!」

なるほど出身校が一緒だった。

田舎から出てきた身としてはすごく嬉しい。大学単位では同じ高校出身もいたが、学部にはいなかった。なかなかのレアケースだ。

しかもこんな配達員と客として会うなんて、天文学的数字なのでは?

「もしかして同じクラスなった事とかあったりする?」

「いえ……俺学年一つ下で……」

「あーなるほど、俺浪人だからなー」

高校時代を思い出すと個性的だった先生が頭に浮かんでくる。

「よかったら、家入る?立ち話もなんだしさー」

先ほどよりも小刻みに首が縦に振られる。

見るからに口下手そうだし、都会で友達もいなかったのかもしれない……。

あまりの必死に頷くから、ちょっとかわいそうに思いながら招き入れた。

この時の俺は忘れていた。俺の尻にはディルドが入っている事を……。

築うん十年の古めのアパートだから、バリアフリー?ユニバーサルデザイン?何それ美味しいの状態な建造物なのを失念していた。

「ちょっと玄関で待ってて、ちょっと片すものが……」

何を隠そう玄関の敷居が高いのだ。

物理的に。

「あ……」

そびえ立つ敷居に配達員の足が引っかかる。

狭いワンルームの廊下の先にいる俺のズボンに手がかかる。

配達員が倒れ込むと同時に俺の足ももつれて倒れ込む。

後ろでドアが重たい音を立てて閉まった。


その時、俺は思い出した。

尻に挿入していた相棒を。

アナルの中に咥えこんでいたディルドの存在を。


パンツを剥き出しにした状態で倒れ込んだ俺の尻は、配達員の目前に突き出されていた。

「……あ……」

「あ、の、これは……」

転がって仰向けになる事で隠そうとするが、まだズボンが掴ままれた尻を凝視したままでそれも叶わない。

「……先輩の……お尻……」

「……あぇっ!?」

湿った熱気を尻に感じると同時に、中のディルドが押し込められる。

「あっえっ、嘘だろ!?」

「は……ふ……かたいの……?入ってる……?」

慌てて振り返ると俺の尻の間に男の顔が埋まっていた。

キャップのせいで顔はよく見えないが高い鼻筋が尻をくすぐっていた。

「ちょはなせって……あっ……ぁダメだって……」

「ふ、ふー……ふ、せんぱいの……お尻……エッチな匂い……」

「う、んぁぅっ」

よく知らない男相手にやばいと思いつつさっきまで自分で弄っていたアナルが快感を拾い始める。

抵抗も試みるが足の上に体重を掛けられて、ふにゃふにゃになった力じゃままならない。

「ほんとに、ダメだってこんなっ」

「……俺も、だめ、がまん……むり……!」

ズルッと下着が下げられてついに黒光する相棒があらわになる。

「なに……これ……」

「いやっこれは!」

「先輩と……運命……」

「は?」

何が言いたいのかがさっぱりわからない。出身校が同じ人間と偶然出会うのは多少なりとも縁は感じるが、運命とは?

なぜよく知らない同郷の先輩の尻にディルドを見つけて運命を感じるんだ?

「ちょちょちょっ!」

「はむ……ちゅ……」

「ひぁっ……!」

アナルのフチに熱くて湿った感触がして、思わず仰反る。

「ま、まてって……あっ……!」

「む……ちゅ……」

やばいやばい尻の穴舐めるとか正気かよ!?

今まで成り行きで経験のある、お隣さんと宅配の兄ちゃんにはされた事ない行為だった。

「あっ……ぁあっ、なに、その舌テク……!」

クチュクチュレロレロと卑猥な音を立てながら尻を舐められ、尻は形が変わるくらいに揉みしだかれている。

必死になっていたからか、男がかぶっていたキャップが頭から落ちた。

男のくせに睫毛のやたら長い男だった。芸能人かと見紛うほどの顔面だ。

偏差値で言うと、俺をまあ50とすればこの男は70オーバーというような美形だった。

そんな奴が俺の尻に顔を埋めて鼻息荒くアナルを舐め回している。

「まじ……あっ……」

まじかという言葉は男の行為、顔面、そしてまあ流されてもいいかなと思い始めた自分に対してだった。

男の不審さと差っ引いてもこの献身的な舌遣いと顔面でお釣りが来る、なんて現実逃避めいた言い訳が頭に浮かぶ。

その間も俺の口からはひっきりなしに声が漏れ出ている。

「んっ……ぁっ……いつまで、そこ、舐めてんのっ……」

「ん、ちゅ……は、ずっと舐めてたい、……せんぱい……おいしい……」

寝そべったまま振り返れば男の長い睫毛に縁取られた目と目が合う。

床に擦り付けられた自分のモノも先ほどから執拗に弄られているアナルも限界だった。

そしておそらく、先ほどから俺のふくらはぎにゴリゴリと擦り付けられている男のモノも……。

「は……あ……舐めてるだけでいいのか……?」

尻を突き出して両手で尻を広げて見せる。

男はピシリと音を立てて固まった。

「あんたのコレ」

足で俺の下半身に覆いかぶさった状態の男のモノを刺激する。

「ぅあっ……!」

「挿れたくない……?」









「ふっふっ……!先輩っ先輩っ!これ、気持ちい、ですか……!」

「あっあっいい!……いいっ!……良すぎてっ!バカになるぅっ!」

廊下で寝バックでズンズン突かれて、チンコが廊下のフローリングの床にゴリュゴリュ擦れてとんでもない刺激になっている。

「あっあっらめっ床同オナ!ダメ!なのにぃ……!」

「大丈夫っオナニー、じゃなくて、セックスっだから、先輩と俺の初夜!だからぁっ!」

「あんぁああはぁぁぁあんっ!」

ズンズンと腰を打ち付けられて押し寄せる快感の波になすすべもなく喘ぐしかできない。

先ほどまでのディルドオナニーで敏感になったアナルのイイ所を容赦なく突かれて俺はもう限界が近かった。

「ああぁっ!おれぇっ!もっ!イキそっ!」

「ぁあっ!おれもっ!おれもイキそうっ!やっぱり!おれと先輩は運命だっ……!」

腰の動きが更に速くなる。

「ああぁぁぁあうぅっ!」

「はあぁうっ!」

「ああ……は……」

「はぁ……はあ……先輩……」

ちゅ、ちゅと耳元や首に唇が押しつけられてくすぐったい。

「くそ……初夜なのに……おれと先輩の初夜なのに俺は……こんな廊下で……」

「はあ……あ、ん……」

当初とは打って変わって饒舌なこの男は何やらぶつぶつ言っているのが聞こえるが、俺は中で硬さを保ったままのそれに気がきでない。

「あぁっ……!」

中のものがズルッと抜かれて思わず声が出る。

次の瞬間には立ち上がった男に抱き抱えられていた。

……軽いデジャブ。


「初夜……やり直し……」

「えぇっ?」

華奢に見えるくせに俺を持ち上げたままズンズン進み、男は俺をベッドにうやうやしく横たえた。

その後は言うまでもなく。

玄関に忘れ去られたタピオカの氷がすっかり溶け切るまで初夜とやらを味わってしまった。



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